「当たり? 優香さん、もう少し色気出さなきゃ駄目じゃんよ」

「…」

先生の息子じゃなかったら、完全無視してやるのに!


「それより、あんたのお母さん…」

「ん?」

「美雪さんて、よく家に来るの?」

「あ、ああ。最近ねー」

「そう」

「何? 危機感でも感じてるの?」

「別にそういうワケじゃ…」

「平気だよ。40近くのオバちゃんだぞ、相手は! さすがの優香さんも勝…」

「さすがって何よ。それに歳の問題じゃないし」


だって、あたしは感じてしまったの。

あの2人には、あたしに入り込めない絆がある。