あたしは真面目な目で彼を見つめる。
「別に家庭環境のせいでグレてんじゃなよ。俺が好き勝手に…」
「でも何か不満や寂しい気持ちがあるから、そういうことしてんでしょ」
「…」
「あたし、力になるから」
「22歳の優香さんに何が出来んの?」
「分んないけど、出来ることがあれば何でもするからっ!!」
「…ブッ」
「あ、何で笑うのよ! あたし、真剣に…」
「すごい気合入った顔で言うから可笑しくて。でも気持ちは伝わった」
「…っ」
「俺、真面目になってもいいよ」
「えっ」
「優香さんがいてくれるなら、何だかやり直せる気がする」

