また鼓動が大きく揺れた。


少し赤くなっているであろう私の目の下。


慌てて私は目を擦った。


「どうしたの?」


康くんは優しく問いかけてくれた。

私も笑みを浮かべた。


「なんでもないよ!」


笑顔で振舞った。

自分でもわかるほどわざとらしかった。


私は透き通った瞳に惑わされる。


私が康くんの瞳に惚れて見つめていたら──


「ん?」


少し目が大きくなって首を傾げたような、そんな感じ。


私は慌てて顔を逸らした。


両手で顔を覆った。


「何?」

「ううんッ!」


俯き加減に私は答えた。


今日はなんかついてる。

康くんとこんなに話せるなんて────。




嬉しい。

嬉しすぎる。