気がつけば学校はもう終わりの時間だった。


頭がなかなか回らない日だった。


なんだか嬉しいことばっかりではなく、どこかぽっかり空いた穴。

でも、今はその穴をふさいでくれる人が...。


いる?

いた?


「あ......」


康くん?

今まで、いや今も......。


優しくしてくれたし。


なるべく、君の話題も避けてくれてた。


君のこと、思い出すと今でも......。


泣きそうになるから。



でも、今は私────



誰かに、傍にいてほしい。

ずっと、側にいてほしい。



無理だった。


遠距離なんて無理だったんだ。



「ごめん...なさぃッ...」



君のいない教室で。

君の面影を必死に。



探した。
捜した。

探してた。
捜してた。



ずっと、ずっと。



君がいないのを恐れた。