次の授業が始まろうとしていた。

私の足はなかなか進まない。

このままサボってしまいたい...という気持ちが私を押す。


でも、教室以外に行く当てもなく...。


また、悲痛な教室に行かなくてはいけない。


でも、でも.........


またあの瞳を見ることが出来るのなら------....。




私は君ではなく、あの彼のことを考えていた。



教室に入ると、クラスメートのほとんどは席についていた。

急いで私は席についた。

私が席について、1分もしないうちに先生が入ってきた。

慌てて、机の中から教科書を取り出した。



そして、また始まったグタグタな授業。

こんなに、つまらないものなんだっけ?


私は自分を疑った。


先生のカツカツ進んでいくチョークの音に耳が鳴る。


私は手元のシャープペンシルをくるくる回した。

そんなに速くも回せないし、上手く回っていかないペン回しなんだけど。


何度も意味のないペン回しで、シャープペンシルを落としていた。

隣の人に時々チラチラ見られたりしたけど、もう関係ない。



それは、もう……


私にはどうしようもないことなんだから。