君は、私よりも気にしている女の子がいた。
それは、私の親友だった。
ううん。今思えば、私が親友だと思っていたのかもしれない。
私は、親友の夏輝が大好きだった。
些細なことでも、メールして遊んで・・・・。
嬉しかった。
夏輝は、私にしかそんな笑顔を見せないと思った。
でも、そう思ってたのは私だけだったんだ。
きっと。
私は携帯電話を見た。
自分から、メールを送らなければ返信が来ない私は、なんだか寂しかった。
夏輝は、君とメールするようになってから私への返信が少なくなった。
夏輝に、
『京介くんとメールしてる?』
って聞くと
『なんで?』
って絶対聞き返す。
多分、知られたくないんだろうな。
私はそんなこと思いながら、文字を押す。
『なんとなく』
本当はそうじゃないけど、なんていったらいいのか分からなかった。
そしたら、2分もしないうちに返信が来た。
『菜乃香はメールしてるの?』
私がしてたら、いいと思ったのかな?
なんて思ったりした。
私は、軽く返信を打ち返した。
『してるよ!』
一応、怒っていないことをアピールした。
そして、また手元が震えた。
『そっかぁ』
夏輝の返信は曖昧だった。