―生誕百日目―


 お祝いにはあなたのお父様とお母様


 そして両家のおじい様、おばあ様が立ち会うイベント


 ごちそうを用意して、ゆくわけなのですが


 わたくしは伯母なので参加ならず


 むこうの伯母君も参加ならず


 うん、特別目立ったところのないお顔をして


 むしろ成長が楽しみのあなた


 ご存じかしら?


 全てに平均的なお顔が黄金律と言って


 将来、美形と呼ばれるの


 期待しておりますわ


 だってわたくしは美しいものには弱いの


 飴だってなんだって


 あなたのお母様が否と言いさえしなければ差し上げる


 だけどわたくしは人様が聞いたらびっくりするほどなにも知らない


 こんな行事があるだなんて


 なのにただただ、あなたに会えないのを寂しく思いました。


 両家にとっての初孫はこちらにとっては外孫だから


 あちらの跡継ぎ様です。


 あなたのことです。


 こちらのおじい様とおばあ様は寂しいんじゃないかって思っていたけれど


 とんでもない


 おくびにも出さない


 そんなことより鯛を調理したり


 いろんな用意をして


 初めてのことなのに大人ってすごい


 大人なのにわたくしは思いました


 ちゃんとした大人って偉いのです


 でもやっぱり初めてだから大わらわでしたよ


 内緒ですけれどね