事故にあったとき、わたくしは第六感を研ぎ澄まされた

 だからあなたの一番知りたいことを教えるわ

 きっとママね ううんパパのことかも

 自分がどこから来て どこへゆくのか……

 考える時間はいっぱいあるわ

 ゆっくり世間を眺めることね

 本の中にだけ真理があるわけじゃないってことに

 きっと気づくわ

 周りの人と自分が切り離せないって

 きっとわかるわ

 だけど自分は自分にしかなれないって思うかもしれない

 それについては生きる時代が違うから言いにくいわ

 だけれど それがきっと真実

 たった一度 

 ううん 何度となく幼い夢破れても

 あなたには支えてくれる人が大勢いるはず

 あなたさえ望めば助けてくれる

 おじい様がそうだったもの

 あばあ様がそうだったもの

 それにどう応えるかが あなたの命題よ

 あなたのおばあ様はすごい人 誰かのためになるのなら利用されてもかまわない

 イッツ マイ プレジャー! って言ってくれる 

 誠実な瞳でよ きっとほほえんでよ


 あなたのおじい様は偉い人 もうお坊さんへの道を歩み出して いろいろ教えてくださるわ。

 田舎の観音堂を直すのが悲願というから せめて味方になってあげて

 そう……おじい様は サラリーマンのとき 敵ばかりだった 怪我もさせられた

 だから 彼の愛情を疑ったりしないでほしいの 誇ってほしいの

 そしてわたくしは 今でなく、きっと後でなにか役に立つものを探して回る妖精さん



 今

 笑わなかった?