「片桐飛影。・・・・礼いっときなよ?」







“片桐飛影”。






影みたいな人だったから、ぴったりな名前だ。


一人でクスッと笑った。



教室を見渡すと“影”はいなくなっていた。



「あっれ・・・」


急いでカバンを掴んで教室を飛び出ると
一人の人影が見えて階段を下りていった。




絶対“影”だ、と思った。