力強く涼が綾原光梨の腕を引く。 彼女は抵抗しているようだ。 ―――――これはマズい。 直感的にそう思った。 「やめッ、て」 綾原光梨がつぶやいた。 (しょうがない。) 一息つき、俺は足を踏み出した。 反対側の綾原光梨の席へ。