嫌味な低い声を出した、
教室の扉にいる、男。


この教室は2組。

この男は6組。


なんでいるのかが不明。


しかも、この男、海翔と度々対立してる不良、笹川涼。

名前と違って“涼しい”感じではない。


黒く焼けた肌。

制服を着てても分かる筋肉。

180cm以上ある身長。

赤い髪。



正直いって暑苦しい。



こんなヤツが制服をまともに着てるわけもなく、
海翔以上に大変なことが起こっている始末だ。


「今日、朝見ちゃったんだけどさ~?」


綾原光梨のほうはというと、ビクついて涼のほうを見ている。
ジリッとクラスの空気が変わる。


「あの男、誰?いいカンジだったじゃん?」


どんどんと近づく距離。