「ううっ・・・・」


泣いたフリをする海翔。

まぁさっきみたいに叫ぶかと思っていたから
一安心。

アホらしい。


「あ、悪ぃ、海翔」


慶が軽く謝る。
教室のあちらこちらでも、その話をしているヤツらが多かった。


廊下からでも綾原光梨をチラチラと
見ているヤツらが絶えない。

そのせいなのか、今日は綾原光梨の周りには人が少なかった。



これは、可哀想だ。