奈保が? 「奈保がどうしたんですか!?」 「いいから来て!」 俺の制服の裾を強く引っ張る園原先輩。 その足は確実に視聴覚室に向かっていた。 視聴覚室に近づけば、近づくほど、女の叫び声のような怒鳴り声のようなでかい声が聞こえる。 「…私のせいなの」 園原先輩は視聴覚室の前で止まった。 「私が二人とも傷つけたの…」 「二人って…」