「……は?今、なんて言った?」 私の声が小さすぎたのか高倉君には聞こえてないみたいだった。 そっか。 今の私の声は、高倉君にとって聞こえない声なんだ。 …ううん、聞こえちゃいけない声なんだ。 だって、高倉君には奈保ちゃんがいるから。 「園原?」 「知らない!」 「……え…?」 溢れそうになる涙をこらえながら、私は高倉君の横を通り抜け、トイレに向かった。