…ってか、俺… 全部奈保に先越されてるよな。 告白したのも奈保から 一緒に学校行こうって言ったのも奈保から …情けねぇよな。マジで 「……ゅう、ねぇ、しゅう聞いてる?」 「えっ!…あっ…悪い…」 奈保の声が全く聞こえなかった。 「…だから…その…」 「何?」 「えっ…とね、こ、今度の日曜、空いてる?」 「…ああ…空いてる」 「じ、じゃあさ、えっと…」 …奈保の顔が徐々に赤くなっていくのを見て俺は奈保が何を言いたいのかわかった。