平田はリコの頭を撫でた その手は愛娘に触れるように暖かく大きかった リコの目には涙があふれていた もぉ水泳ができない悔し涙だろうか 金メダルを手にした喜びの涙だろうか リコは布団を頭からかぶって静かに泣いていた