「あーーーーっ!」 「冬姫!?」 ウチの大声にウチの部屋まで駆け付けてきた久世。 部屋の中を見回して何もないのがわかった久世は、鬼みたいな顔でウチを見た。 「何大声出してんだ」 「別に…」 「あ゛?」 ぎゃーーーっ! 鬼がおる! ここに鬼がいらっしゃる! 壁に背中を付けて座り込むウチを、上から見下ろす鬼久世。 「叫んだ理由を言ってみろ」 「それは……」 「答えによっちゃあ、覚悟しろよ?」