「ん。ごちそーさん」 離れた久世の顔はいつもと変わらん顔になっとって、多分機嫌は直ったんやと思う。 「機嫌、直ったん?」 「――あぁ」 「よかった」 キスくらいで久世の機嫌が直るんなら、安いもんかな? ………久世には絶対言わんけど! 言ったらキスされまくるに決まっとるもん! そんなコトされたらウチの息が保たんくて、死んでしまうわ! 「もう一回させろ」 返事もさせてくれんまま、再び久世がウチに近づいた。