「君は自分には人にない力を持っていることは分かっているよね」

 「……」

 ボクが家族にすらひたすら隠し続けたことを初対面の学園長が知っているなんて…
どういうことだ?


 まあ、もともと…試験も面接もなく特待生で入学出来たこと自体が…有り得な
い話だった。


 「俺にもあるのさ…俺は人の心を自在に操ることが出来る…」



 学園長は不敵な笑みを浮かべ、ボクに自分の力を話す。


 そして、更に自信に満ちた表情で、続けた。


 「俺は前世…神さまだったんだ…」



  ボクは疑いの眼で学園長を見つめる。



  学園長…頭…大丈夫か??



 「心の神ファラオ…それが俺の名前…そして…君が愛の女神…ヴィーナスだ!」


 ボクが愛の女神??


 ヴ、ヴィーナス!!!!?