二人は俺がAKIに好かれているのはどうも気に入らないらしい。




 寮の1階の大広間でパーティは始まった。

 俺たちの住んでいる寮は第二寮「ヴィーナス」。


 寮は5つあり、それぞれ…ギリシア神話の神の名前が付けられている。


 料理はバイキング形式。


 「ちゃんと食べているか?」

 「まあ~」


 AKIはヤンキーたちの迫力に押され、部屋の隅で、目立たぬように座っていた。


 「……皆…個性的でスゴイね…」


 「……まあな~。でも外見は怖くても根は悪くないんだぜ~」



 AKIは少し顔を上げて、ヤンキーたちを見つめた。


 俺は常に思っていた。





 人は外見じゃない…ハートだと…。