「…泣いてるのか?」


 ヤッキーは私の顎に手を掛けて…持ち上げる。

 
 「……俺が意地悪なこと言ったから泣いてる?それなら…謝る…ゴメン…」


 「……」


 「今のドラマの役がつい…ツンデレのドSだからさ…つい…そのう~俺…ドラマに
なっちゃうと…その役にプライベートでも演じちゃうって言うか…」


 ヤッキーは…必死に私に謝る。


 私の涙も止まり…少し笑いが洩れる。


 「……今夜は何もしない…でも俺はお前と付き合っている…その事実だ」


 「…はい…」


 「…お前の空っぽになった頭の中を…俺との思い出でいっぱいにしてやる」


 そう囁き、ヤッキーは私に顔を近づけた…。


 私も瞳を閉じる…。