「さっきはいきなりびっくりさせて悪い。ちょっと仕事とか色々うまくいってなくて…酒も飲んでてさ。気づいたら…」

「そう…大変なんだね」

「あのさ、お金貸してくれない?」

「はぁっ?!」

いきなりのあまりの発言に思わず立ち上がってあからさまに不機嫌な声を出した

とんでもない奴だ
ちょっとでもかわいいとか思ったことを全力で全否定したい。
泣いてたのはなんだったんだ
黙って出る言葉もなく立ちつくす私を見て続けた

「友達に財布盗まれたんだ、それで電車賃もなくて…」
いや、財布を盗む友達ってどーよ?って思うけど、つーか別にそんなん私に関係ねぇって!うん。明らかに関係ない。そう言い聞かせて、そのまま言ってやることにした