そう思いながら女の背中をボォーッと眺めていたらさっき叫んでいた奴らが近づいてきた。


俺はソイツらにも偽笑顔をふりまいた。




「あー!やっぱ奏じゃん!返事ないから奏じゃないとおもったよ~ね?」





俺に近づいてきた奴らはホッとした顔で言った。



何だよ、みんなおれじゃないと思ってたのかよ。




コイツらは1年の時のクラスの男女数人。




俺のサイドのポジションを女達が入り込む。





全く毎回毎回何なんだよ・・・




「ぁ!ゴメン、俺話しかけられてさ・・気付かなかった」





腹ん中ドロドロだけど顔になんて出さないで少し申し訳なさそうな顔を作る。






そうこれは俺の表の仮面。






女達は俺の言葉にちょっと眉を寄せた。




「ぇ~誰々?話しかけた奴って女?んだったら潰そうぜぇ~」




女たちは楽しそうに恐ろしい話をし始めた。




だいたい俺が誰と話そうが俺の勝手だと思うけど?


でも潰すとか言ってたけどアイツらは本気だ。



ここにいんのは、みんな派手で先生が手をつけられない超!問題児ばっかりだ。




「ぇっと・・あの子、かな?」




俺は控えめに指差した。

その指の先にみんなの視線が向けられた。





  「あれ女じゃん・・・」






女の声が無意識に低くなる。