(凉side)
「…以上だ。
各々、説明した通り進めてくれ。」
また1つ会議を終えると、ひと息入れるため休憩室へ入った。
自販機からコーヒーを手に取ると、近くの長椅子に腰掛ける。
携帯を開くと、待ち受け画面には真子の浴衣姿の写メ。
なぜ俺がこんならしくない事をしているかと言うと…
『仕事で疲れたら、携帯を開く、
そして真子ちゃんサプリで復活~♪』
とかいって、酔っ払ったタケに悪さされたのだ。
もちろん、気づいた時点でタケには一発食らわしといたが…
なぜか待ち受けをそのまま真子のままにしている自分がいた。
速攻で普段通りの白地に時刻の待ち受けに設定し直すことだってできる。
けど、それをしない俺。
実際、今、立て込んだ会議で疲れきっていた身体が待ち受け画面の真子を見ただけでちょっと復活している。
悔しいが、タケのいう真子サプリとやらは結構効くらしい。
コーヒーを啜りながら、画面の中の真子を思う。
あぁ、確か今日は飲み会だって言っていたな。
大丈夫だろうか。俺が思うに、真子が酒に強いとは思えないのだが…。
本人が大丈夫と言ってるから、まぁそこまで心配する必要もないのかもしれない。
最近はなかなか会えない日が続いていた。だから、せめて友達と楽しんでくれればいい。



