「じゃーな、明日サボんなよ。」



「分かったよ、孝幸がDランチ奢ってくれるっていうからきてやるよ。」



「図々しいなお前。」



完全に傷心なタケをなぐさめてやるためにいつものようにカラオケに行って失恋ソングを気が済むまで付き合ってやった。


帰り道が反対方向のため、カラオケ屋の前で別れた。



恋愛ってそんなにいいもんなのか?


分かんねーなぁ。


クラスの女子に告られたって、気持ちは嬉しいけど何とも思わないし。


ドキドキした記憶もない。



まぁいっか、その内…そういう女が現れるだろう。



なんて思いながら家までの道を歩いていると…



「たかゆきっ♪」



俺の腰にぎゅっと抱きついてきた。


俺はその子の頭をポンポンと撫でてやる。



「瞳。クラブだったのか?」



「うん!」



「大輝は?」



「大チャンなんか知らないよ~。」



「まーたケンカしたのか?
はぁ…まったくおまえらは。」



「大チャンが悪いんだもんっ。」



幼なじみの大輝とケンカをしたのか、ふくれっ面の瞳。