「いいのよ。お仕事なら仕方がないわ。
さあ、座って②。」
深く頭を下げる凉さんの肩を優しく叩いたお母さん。
そして凉さんがゆっくりと顔を上げると…
「あっ!!」
「君はっ…!」
お父さんとお母さんは2人して、凉さんを見て驚いた。
凉さんはえっ?という顔をしたけど、すぐに何かを思い出したかのように「この前は大変でしたね。」なんて言った。
え?どういうこと?
状況を把握できないでいる私とお兄ちゃんに、お母さんはすごく嬉しそうにこう言った。
「この人なのよ、私達のひったくり犯を捕まえてくださったイケメン!」
「ええ!?そうなの!?」
「まさか君が…真子の彼氏だったとは…」
お母さん達が感謝してた勇気ある青年って、凉さんだったんだ…。
すごい!こんな偶然…♪
まさかの展開にお母さんはテンション上がっちゃってるし、お父さんは複雑な顔をしてぶつぶつ言ってる。
凉さんはとりあえず座ってお兄ちゃんにいろいろ聞かれて、苦笑い。
ふふ、なんかいい感じ?



