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いつの間にか寝てしまった。
目が覚めた時には、孝兄と瞳がお茶を持って部屋に入ってきたとこだった。
「お茶にしよー。あ、大チャン寝ちゃってたでしょー。」
「寝てねーよ。ムニャムニャ。」
がっつり夢の中だったけど。
「あ、孝兄おかえり。お土産は?」
「ハイハイ、ただいま。土産は車ん中だ。」
「やったぁ。後で取りいくー。」
出張帰りだってのにいい男だなぁ。
おっ、高塚達に紹介してやんないと。
「お前ら、この人が瞳のダンナの孝幸。」
「よろしく。」
俺が孝兄を紹介して高塚達を見ると、
何故か奴らは、正座をしてもじもじしていた。
なんだこいつら。
「はい、孝幸のお土産のケーキ。」
「おー、美味そー。」
ケーキを見て真っ赤になる高塚達を尻目に、俺は早速ケーキをパクついた。
「お、うまっ!」
ふわふわのクリームが超絶品だぜ♪
夢中でパクつく俺はふと隣の高塚達の異変に気づく。
「食わねーの?てか、お前ら、顔赤くね?」
ケーキに手をつけず、顔を真っ赤にしている高塚達。
すると、そんな高塚達に孝兄が…
「遠慮とかしなくていいぞ、俺もさっき“味見”したけど甘さ控えめだから。」
「あ、いや、はぁ、あじあじ、味見…」
いきなりどもりながら、慌てる高塚。
ん?おかしいぞ?こいつ。
俺が寝てる間にこいつら、何かあった?
と、俺もさすがに不思議に思ってると…
「どうした?さっきから顔赤いけど………
…………刺激が強いものでも見た?」
孝兄がそんな事を言った。
何でそんな事聞くんだろ。
「いや、何にも。俺ら何も見てません。」
高塚達は一斉にそう言うと、ケーキをかっ込んでそそくさと帰って言った。
おかしー奴ら。
ま、勉強会もいい感じに終わったし、やれやれだな。
なんて、
バカな俺は、次の日高塚から俺の知らないところで目撃した例のクリームプレイ事件の一部始終を聞いた。
そして、孝兄のご機嫌が良いことを心から願った。
だって、今日…孝兄にマンションに来るように言われてるんだもん。
一体、俺は何をした…



