ーーーーーーー
「んもぉ。」
「ごめん。…機嫌直して?瞳。」
まだトロッとした目のまま、お茶を持って階段を上る瞳。
俺は瞳の機嫌を直す方法を知ってる。
ドアの前にたった時、手が塞がった瞳の代わりにドアを開ける時…
ーーーチュッ。
おでこにごめんのキス。
「許してくれる?」
「ん。」
ほら、治った。
ドアを開けると、居眠りをする大輝、それから正座をして真面目に勉強しているフリをする奴ら。
「ごめーん。お茶にしよー。
あ、大チャン寝てるー。」
「んあっ?ね、寝てねーよ。ムニャムニャ…」
明らかに寝ていた大輝の頭をとりあえず、軽く小突いておいた。
「お、孝兄おかえり。
…おい、お前ら、この人瞳の旦那。」
大輝の“旦那”というフレーズに照れる瞳の頭を撫でると一応自己紹介しておいた。
(孝幸sideおわり)



