おい、こいつら。
大輝はともかく、他の奴ら瞳をがっつりおかずにする気だな。
大輝はまた説教だな。
俺は静かに階段を降りた。
キッチンへ行くと、瞳が鼻唄混じりにケーキを切ってるところだった。
ロンドンで今人気の店のケーキらしい。
クリーム好きな瞳が喜びそうだと思ってお土産にした。
「何か手伝おっか?」
「あ、孝幸♪持って上がるとき、手伝って?」
後ろから抱き締めると、俺を見上げる…
さっきの男子に好き放題言われてた瞳を思い出す。
「瞳。」
「ん。…ちょっ…孝幸?」
くるっと俺と向き合わせると、キョトンとした目で見つめてきた。
てか、よく見ると今日瞳、スカート短いな。
上の淡いピンクのセーターも肩出そうだし。
俺は切り分けられたケーキのクリームを指ですくうと、瞳の唇につけた。
「瞳、クリーム好きだよな。」
「うん。大好き!このクリーム美味しい!」
「じゃあ、俺も味見…」
クリームをペロッと舐めてしまった瞳の唇を味わう。
上唇から下唇を丁寧に舌でなぞるように舐めていく。
そのまま奥へと舌を差し入れていくと、甘いクリームの味が俺の舌をへ伝わってきた。
あ、本当だ。美味いな、このケーキ。
「ぁ、ん。…孝幸?なんか、変だよぉ。」
「ん?そう?…ほら、もっと味見させて。」
「んっ…孝幸ぃ。」
とろけそうな声を漏らす瞳の首筋、鎖骨…そして、セーターを捲った胸の谷間まで舌を滑らせていく。
じっくり味わうように、優しく…
『お、おい…あれ、』
『うおっ…』
ブラのホックを外すパチッとお音と共に、キッチンとつながるリビングのドア辺りから、そんな会話が微かに聞こえてくる。
全く、けしからんガキだな。
「…っぁ。孝幸、だめぇ…っ。」
「瞳、何でそんなエッチな声出してんの?
俺、クリームの味見してるだけだよ…?」
そう耳元で囁くと、もうひとすくいクリームを取ると…
「んん~…やぁ。冷たいっ。」
可愛い胸の先にちょんと乗せる。
その姿がすごくエロいことになってる。
もちろん、そんな瞳の姿は見えないように俺の背中で隠す。
誰に?
いまだにこっそり聞き耳を立てているガキ達に。



