プリマへの扉

先生は私を見るなり
「あらっ!!あなた…」


ぁ…覚えてくれていた!




「こんにちは、こないだ先輩……薫さんに助けてもらった者です。先日は本当にありがとうございました。」




「あなたが……星野マリさん?」




「はい、あのっ…こないだは名乗りもしなくてすみませんでした。」




「いいのよ、あなたのことは姉崎先生から聞いてたわ。でもまさかあなたがマリさんだったなんて…」




「はい、私も姉崎先生から紹介された時ビックリしました。」




「ふふっ…そうよね。
あっ!ごめんなさい!こんなところで、どうぞ上がって。」



「あっ、はい。」




おしとやかで綺麗な人だなぁ…。


そんなことを思いながら2階のスタジオに上がった。



「今日は踊るための何か持ってきてる?」




「はい…。一応。」



「トウシューズも?」



「はい。あります。」



「良かった!じゃあ早速ちょっと踊り見せて?」




えっ!?今!?

正直今日はまさか踊ることはないと思ってたからビックリした。



「い…今ですか?」




「うん?そうよ?今。」


えーーー……!

いきなりだなぁ。でもまぁ仕方ない。



「あそこの更衣室で着替えてきて。準備出来たら呼んで?下で待ってるから。」



「はい。」