…いつも君を想う

「こ…れ…」


「返すよ…じゃあな」


「やぁ…待って…行かないでぇ…話しを聞いてよー」


俺は黙って走り出した


「さ…としー…さとしー…いやぁー…」


泣いて俺を呼ぶ声に足が止まりそうになる


俺の決心が揺らぐ


思わず振り向くと彼女は透さんの腕の中だった


「はっ…やっぱ実際見るのはくるな…」


鼻の奥がつーんとして目頭が熱くなる


頬が冷たい…


気が付くと俺は泣いていた…