「墨田、昼ごはんそれだけ?」
「うん。最近節約してるんだ」
「ふーん」
自分から聞いてきたクセに、
仲野はいつも通りの雑な反応を見せた。
今日のわたしの昼ごはんは、
購買で買ったおにぎり一つ。
他人から見ると少ないけれど、
わたしはこれくらいの量で満足してしまう。
ただ、食べ終わってしまうとすることがなくなってしまうのが問題だ。
「ねえ田中!中1の橋本さん、昨日も振りつけ覚えてなかったんだよ」
「それやばいだろ・・・リハ明後日なのに」
わたしがあと一口で昼食を食べ終わってしまうところで、
二人は部活の話を始めてしまった。