小さな姫






私達はかまわず歩いた。





遥達とすれ違った。空は何か言いたそうな顔をしていた。


蓮は緑頭の男を殴り続けている。緑頭の男は気を失っている。蓮は私達に気付いて手を止めてこっちを見ている。



「弱い奴を気失うまで殴り続けるなんて白虎の総長も落ちぶれたもんだなぁ」


私はこう言い放って学校に入った。



蓮がわきにあったゴミ箱を蹴って倒れた音が響いた。