「そ、それだけは、か、勘弁してくださいよ」

 田脳は高基教諭の腕をつかんだ。

「駄目だ! 頼まれても断る!」

「わ、わかりました」

「よし、早く、音楽室に行け!」

「は、はい……」

「走って行け!」

 田脳は高坂基教諭の指示に従って走って行った。