「どうやって、入るんだ?」

 高蔵はキョロキョロしながらもマンションの扉を入って行った。

 みんなも続いた。

 入ってすぐに正面に自動扉があった。高蔵は扉の前で突っ立っていた。

 扉は開かず、左の壁にはボタンが並んでいた。

 子吉沢はボタンを適当に押した。

「わあ、逃げろ!」

 高蔵の合図で、みんなは外にかけ出した。

 二十メートル走ったところで、高蔵が立ち止まった。

 四人は息をゼイゼイしていた。