「あ、あの、それで、何を手伝えばいいのですか?」

 田脳は素早く本を脇から上着のシャツの中に入れて隠したつもりだ。藤美教諭も田脳が滑稽に見えたが、突っこまずに無視した。

「それじゃ、ゴミ捨てておいて!」

 藤美教諭に言われ、田脳はそそくさと準備室に入って行った。