凛子は、面白くなさそうな表情で「まあねえ」とうなずいた。 女子のお喋りは噂話の宝庫だ。 お昼を一緒に食べる友達や、更衣室でのお喋りから、片岡君の噂はいろいろ聞いていた。 私の発言にちょっと気を良くしたらしい片岡君を無視して、凛子はそっけなく言った。 「じゃあ、ゲームに関しては、菅井(スガイ)君に任せるわ。 私はゲームなんてやらないし、どんなのがいいかとか、ノーアイデアだから」 しかし、航君は凛子に言った。 「いや、高杉さんには将吾のアバターを作ってもらいたいんだけど」