「あー、まあ、片岡の気持ちはわかったわ。 じゃあ、ポスターに書くスローガンを考えましょ。 片岡、公約とかは考えてる?」 その場の雰囲気をとりなすように、凛子はペンを手にした。 「ん、ああ、公約な。 考えてる、考えてる!」 片岡君もいつもの調子に戻った。 「《部活費、1割増し!》 ってのはどうだ?」 「部活費、1割増し? そんなこと約束できるの?」