あ。 でも、それじゃあ…… 私は、また別のことに思い至って、片岡君を上目遣いに見た。 「あのさ…… 片岡君、やりにくくない?」 「何が?」 「だって、友達と選挙を争うことになるわけでしょ?」 「ああ……」 片岡君は少し眉をひそめた。 でも、すぐに瞳に強い光を宿して、私をまっすぐに見た。