凛子はスケッチブックとペンを出した。 「まずは、片岡に話を聞かせてもらわないと」 「話?」 片岡君が不思議そうな顔をすると、凛子は真面目な顔で聞いた。 「ポスターを作るには、 あんたがどうして生徒会長になろうと思ったのか、 生徒会長になって何をしたいのか、 そういうことを聞かないとイメージの方向性が決まらないわ。 そもそもなんで急に立候補しようと思ったわけ?」 それを聞いて、片岡君は机に視線を落とした。 私たちは、黙って片岡君が口を開くのを待った。