私は凛子に向き直って手を合わせた。 「凛子、お願い! 私ができればいいんだけど、そういう才能ないからさ…… ほら、去年の文化祭で凛子が作ったクラスのチラシ、 あれ、すごくよかった。 真崎君のポスター、あんなに立派だし、 あれに対抗できるポスターなんて、凛子にしか作れないよ。 だから、一生のお願い!!」 私が頭を下げると、しばらく黙っていた凛子は、はぁーっと大きく息を吐いた。 「もうっ! 歩美にそこまで言われちゃあ、しょーがないな」 私はパッと顔を上げた。 「やってくれる?」