「おっ! 直人の、もうできてんのか」 片岡君がポスターに気づくと、凛子が相変わらずの口調でせっついた。 「すでに出遅れてるわよー。 あんたも立候補するんなら早くしないと!」 「そっかぁ、ポスターか……」 そうつぶやくと、片岡君は腕を組んで固まってしまった。 その隣で、航君はポスターをしげしげと見ていた。 「これ、自分で加工したのかな……」