クラスのみんなにも、先生がこういう話をしてくれて、私はなんだか嬉しかった。


みんなも、『想像』することでこれまでと違うものが見えるようになるといいな。



片岡君は、どう思ったかな……


私は隣の片岡君の様子を盗み見た。

いつになく真剣な表情で、なにか考えてるみたいだった。



もしかして、さっき言ってた、こじれてる友達、のこと?


あれって、たとえ話じゃなかったのかなぁ……



教室の前では、先生が委員に場所を譲り、体育祭の打ち合わせが始まっていた。


私は前を向いて、委員の言葉に耳を傾けることにした。