2年になって、1週間。 凛子と片岡君の騒がしいお喋りが始まると、 私と航君は聞き役に回るという役割分担がすでにできていた。 今も航君は黙って二人の会話を聞いていた。 そういえば航君は、片岡君が立候補すること、知ってたのかな? 表情を変えないところを見ると、知ってたのかも。 いや、でも、航君はふだんからあんまり表情を変えないからなあ…… 私がそんなことを考えてると、チャイムが鳴り、 航君は前の方の自分の席に行ってしまった。