昼休み、昨日のことを凛子に聞かれた私は、ありのままを話したところだった。 「ったく、なに考えてんだか、あいつ」 凛子はそうつぶやき、顔にかかった長い黒髪をかきあげた。 その時、片岡君と航君が教室に入ってきた。 「ちょっと片岡ー! 聞いたわよ~」 凛子は大きな声で片岡君を呼んだ。 「んだよ、相変わらずでけー声だなぁ」 片岡君は憎まれ口を叩きながらも、私たちの方へやってきた。