真崎君本人がそれでいいって言ってるんじゃ、片岡君ももう何も言えないみたいで、 悔しそうに、ただ拳を握り締めていた。 その時、航君が先生に言った。 「先生、ちがいます。 言ったでしょ? 先生が彼の横領を口外せずに、彼にバイト代を支払うことが条件だって」 先生も、私たちも、航君を見つめた。 ……航君、なに言ってるの? みんなが同じ気持ちだったと思う。 航君は続けた。