「お? どうした航平」 生物準備室には、いつものように森先生がいた。 航君に続いて、真崎君、そして私たちも中に入った。 「おおー? なんだなんだー? 今日はずいぶん大人数じゃないか」 のんびりした口調で驚きを示す森先生がいつもどおりで、なんだかほっとする。 今日も、薄汚れた白衣にぼさぼさ頭だ。 でも今はそんなことより、航君が森先生に話すのを何とか止める手立てを考えなくちゃ。