そう思った私は、ちょっと思いついたことを言ってみた。
「でも、真崎君が『キング』なんてユーザーネーム使うかな。
真崎君、自分のことをそんなふうに名乗る人じゃないと思うよ」
「そう、思うか?」
「うん、真崎君って、あんまりいばってないっていうか……
うまく言えないけど、『キング』って感じじゃないよ」
私の言葉を聞いて、片岡君はうなずいた。
「ああ、俺が知ってる直人もそうだった。
この『キング』ってやつ、ゲームでは情け容赦ないんだ。
これでもかっていうほど武器を装備して、相手を叩きのめす。
戦い方も卑怯な手を使うし。
だから、あいつじゃないって思いたいんだけどな……」
片岡君はそうつぶやき、窓の外に視線を投げた。


