薄汚れた白衣に寝ぐせのついた髪、ぶしょうひげ。 森先生は相変わらずの格好で、机に寄りかかって航君に何か話していたみたいだった。 でも、入ってきた私を見ると、こっちを見て笑顔で挨拶を返してくれた。 「おー、歩美(アユミ)。 ごくろーさん」 私も笑顔になって会釈を返した。 一見だらしなさそうだけど、私は森先生が大好き。 こう見えて、実はすごく熱い思いを持ってることを知ってるんだ。