混乱して考えがまとまらない私に、片岡君はゆっくり近づいてきた。 「帰るんだろ? 行くぞ」 そう言って、青になった信号を先に立って渡り始めた。 私は慌ててそのあとを追った。 「片岡君、これって……?」 片岡君はすたすたと先を歩き、駅に入っていく。 まだ電車の来ないホームで立ち止まり、私が横に並ぶと口を開いた。 「怖がらせたみたいで悪かったな」